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2010年10月 アーカイブ

睡眠時の特徴

睡眠時にみられる特徴のうち、最もよく知られているのは、長く続く不活動状態ですね。


これはしばしばサーカディアン・リズムを示します。


1日のうち、たとえば明るい間に餌を捜し求め、暗くなると不活動になります。


また、この不活動の状態のとき音などに反応しなくなります。


そのほか、動物の種に特有な寝場所(通常安全な揚所)と睡眠姿勢があります。


これらの睡眠を特徴づけるものは下等な脊椎動物にもみられるのです。


・・・こうしてみると、睡眠は元来、動物を無動化するための手段として進化してきたものと考えることができます。


その意味で、レム睡眠は身体活動を抑える作用をもった古い型の睡眠であったとみることができるのです。


レム睡眠が古い睡眠であるということは、個体発生的にも支持されています。


生まれたばかりのネズミはレム睡眠だけですが、ネコでは出生時に約5%くらいの徐波睡眠がみられ、モルモットでは、おとなと殆ど同じ位の比率です。


これは出生時の成熟度の違いで説明されています。


ネズミは大脳皮質が未熟で生まれますが、モルモットでは出生時に大脳皮質が成熟しています。


ネコはその中間くらいの成熟度。


そして、ネズミは生まれてから急速に皮質が成熟していき、それに対応して生後の徐波睡眠の増加率が急激なのです。

睡眠サイクルの合理性

ネコでは出生後2~3週間かかって皮質が成熟します。


そのゆっくりした速度と対応して徐波睡眠の増加率もゆるやかです。


モルモットでは出生時に既に大脳皮質が成熟しているから徐波睡眠の出生後の変化がみられません。


このことは大脳皮質が成熟するにつれて徐波睡眠が出現してくるとみることができます。


したがって、レム睡眠は大脳皮質が出来あがる前に既に存在しますから、脳幹の機能として徐波睡眠より羽毛 ふとんでの古い睡眠とみることができるのです。

サーカディアン・リズムは、動物の進化の歴史のなかで、最も有利だと証明された時期に活動を集中するのに役立っています。


休息相はエネルギーの消費が少ない時期です。


餌探しは、エネルギーの消費が大ですから、餌が容易に得られる時期に制限するほうが有利です。


エネルギーを使っても生存のために役に立たなければ、エネルギーを使わないようにするほうがいいのです。

睡眠サイクルの合理性 2

多くの動物にとって、休息相は最も安全なときとなっています。


人間が羽毛 布団で眠るときと同じですね。


この時期には、暗黒、極端な高温あるいは低温といった、適応がうまくいかない厳しい環境を避けています。


眠りは最も安全な場所でなされています。


眠るのに安全な揚所をみつけ、長い期間無動でいることは、生存の確保のために重要な役割を果たしているのです。


は虫類支配の時代に生存していた原始の恒温動物にとって、睡眠は特別の意味をもっていたと思われます。


は虫類にとって不利な夜に活動し、明るくなると隠れ家に戻るという生存のための努力がなされていたでしょう。


こういう時代の動物にとって、睡眠は、サーカディアン・サイクルの休息相に動物が無動状態を維持するのに役立っていたのでしょう。


自発行動は睡眠中に著しく成長し、また反応闘値は上昇します。


このことは、無意味な環境刺激に反応しないことによって休息相が乱されないという意味があります。

睡眠のエネルギー保存

哺乳総物と鳥には、徐波睡眠があるほかに、さらに、この両方の種に共通なものとして恒温体ということがあります。


したがって、徐波睡眠と恒温性とは一緒に進化してきたものではないかと考えられます。


系統発生的のみでなく、個体発生的にも同じような関係がみられます。


すべてではありませんが、生まれたばかりの哺乳動物や鳥は、熱を産生して体温を調節することが出来ないので、母親の体温や、羽毛 布団 販売に頼っています。


出生時に完全に体温調節能力がない恒温動物は、徐波睡眠もありません。


そして体温調節と徐波睡眠は一緒に発達してくるのです。


たとえば、北米の有袋類であるフクロネズミは、約65日で1~3ヘルツの高振幅の除波と一緒に体温調節のサインが現れます。


除波の振幅が増すにつれて、体温調節能にも進歩がみられます。


そして、79日で成熟したフクロネズミに典型的な除波睡眠と一緒に正常の体温調節が明瞭となるのです。


このことは、除波睡眠と恒温性の発達の間には密接な関係があることを示しています。


そして、エネルギー保存が要求されるようになった結果と考えられます。


なぜなら、体温を一定に保つために身体の中で熱を産生しなくてはなりません。


その熱源として大量のエネルギーの消費があり、限られたエネルギーしか得られない自然環境ではエネルギーを節約することが生存に不可欠のこととなってくるからです。

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